シン・ウルトラマン ウルトラマンに愛されるように知恵と勇気と力を 

 ようやく『シン・ウルトラマン』観ることができました。『シン・ゴジラ』が面白かったので今作も期待していましたが面白かったです。やはり政治暗闘劇的なものもありつつそれでいてウルトラマンをうまくアレンジした娯楽作品でした。

 以降はたたんでおきますね。ネタバレ配慮、私の好きな言葉です。

 前作シン・ゴジラがどこか東日本大震災を意識したつくりでしたし、そういった意識は今作にも漂っていたかと。さらにコロナ禍も相まっていたようにも感じました。コロナ対策への不安や不満もあるんでしょうけど。さらにここ最近の経済や政治や国防など、日本を襲う災害・人災をめぐって感受性が変質したせいなのか色々と深読みしたり邪推したりといったことが。特に外星人と日本政府のシーンを見て現実世界のこの国について考えさせられたりも。

 

 と、湿っぽい話はさておき。そんな政治劇とウルトラマンを現代的にアレンジしたつくり。怪獣は禍威獣、ウルトラQ時代の怪獣は本編前に出たという設定でした。そういえばオープニングの演出も初代ウルトラマンオマージュでしたね。変身の効果音なんかもそのまんまでしたし、ウルトラマンが回転するときの効果音も。ウルトラマンが掛け声を発しないしスペシウム光線も名称では呼ばれなかったのが印象的。ザラブにさらわれたシーンで浅見に人間か外星人か聞かれて神永が「両方さ」というのはメフィラス星人戦のですね。

 個人的には「ウルトラマン(仮称)が着衣なのか全裸なのか」で空想科学読本思い出しました(笑)。

 

 すっかりネット上で人気になったメフィラス編。「私の好きな言葉です」をようやく見られた時は謎の感動がありました(笑)。うむ、このインパクトはすごい、確かに流行るのもわかる気がします。言い方もあるんでしょうけど山本耕史さんの怪演が素敵でした。「私の苦手な言葉です」は嫌いと言わない辺り一旦相手の意見は受け止めているのかな。居酒屋で神永と語り合うシーンは日常感もあって割と好み。メフィラスはバクバクゴクゴク飲食してるんですが神永はコップ一杯の日本酒しか飲んでなかったのが印象に残りました。相手ばかり飲み食いしてるのに割り勘させられるのは(笑)。

 メフィラス編といえば巨大化する浅見が。アングルによっては見えそうで冷や冷やしてました、すいません。あ、だから地球人類はそんな風に外星人から見られるのか(笑)。

 

 最後はやはりゼットンですが最後の審判をもたらす設定が衝撃でした。ウルトラマンが一度敗れるところは同じなんですがここからが本番という流れ。打倒のため一致団結するのは熱かったです!絶望は人の心を堕落させる、といったセリフが今に刺さるセリフでした。生き延びるために知恵、勇気、力を駆使してきたっていうのはどうしてもゼルダの伝説思い出しましたが(笑)。「ウルトラマンは神ではなく一つの命」というのは創作において勇者やヒーローの存在を色々考えるセリフ。推しを頼みの綱にするオタクとしても考えさせられた。

 ゼットンに勝利した後にゾフィーならぬゾーフィとのやりとりもありました。ウルトラマンが人間を信じてくれるという。

 

 本当に楽しかった!現実世界の要素を交えながらもエンタメ作品として熱いところもあり満足でした。ウルトラマンに愛してもらえるような人類として生きなければと思いました(大袈裟)。

 

 おまけで初代ウルトラマン最終回「さらばウルトラマン」も観られました。ちなみに「この作品は現代では~」的なのはなかった。人類が自らの手で困難を乗り越えるのは原作もシンも同じ。それにしてもゾフィーの「命を二つ持ってきた」ウルトラマンの「私は2万年も生きた」って相当なパワーワードだよなぁ。